問1 本サイトが参考にした論文や報告は、一般に言われる「科学的な確からしさ」からみてどこに位置しますか?

 

 現在、低線量被ばくによる確率的健康影響については、「わからない。」「議論の幅が大きい。」の一言ですまされる場合が多いが、議論の幅について何ら説明しようとしない態度で、専門的職業集団としての医療者への期待に、応えていると言えるだろうか。具体的な記載を全く欠く状態では、かえって不要な心配の種をまくことにもなりかねない。そこで、国際的にみて最も利用される医学情報検索サイトMedlineで検索可能な、査読を経た論文や総説からの情報のうち、国際機関や政府の公的報告書に記載されていない情報も十分含め、本サイトで提供することとした。国際的にも大きな議論の起きている分野を対象としているが、編集者の力量もあり、論文や報告内容自体の価値判断は、なるべく避けるようにした。また、Medline収載論文に準ずる日本語の論文や報告書、英語の報告書からの情報も収載している。一方、チェルノブイリ事故関連では、New York Academy Pressから出た報告書やIPPNWドイツ支部がまとめた報告書などは、日本国内でも論及されることはあるが、国際的に定評のある医学雑誌の論文からロシアやドイツ国内での研究集会発表まで広く様々な情報を拾っているので、本サイトではオリジナルの報告に直接当たれたものの引用にとどめた。